オンライン学習会「学童保育」

 

 

4. 学童での過ごし方

Dさん:

長男の保育園には、学童クラブ室とは別に工作室、図書室があってかなり充実していました。 あと、一輪車の指導、遠足なども長い休みのときにあります。3 名指導員さんがいて、それぞれ、数ヶ月ごとに工作室、図書室、クラブ室を担当となり、 工作などは、長男は非常に好きで楽しんでいたようです。連絡帳があり、出席のスタンプを学童クラブが押す、それを親が押印して確認できる仕組み になっていました。また、毎日のように指導員さんが様子を記録して書いてくれ、それを読 むと学童での様子がよくわかり安心しました。

夏には、 1 年生はだめでしたが泊まり込みのキャンプもありました。通常は遊ぶだけでしたが、春休み、夏休みは最初の 1 時間は自習の時間で、勉強を持っていきました。ただ、それについて指導というのはやっていなかったように思います。 1 年生の場合は、春は特にまだ勉強もできないので、本を持っていってながめたりしていたようです。 学校のある日は禁止でしたが長い休みにはゲームボーイなどを持っていってもよく、上の学 年のおにいちゃんや、指導員さんにゲームの細かいやりかたなどを教えてもらっていたよう です。

太田:

川崎市の場合「こども文化センター」というのがあります。東京都なら「児童館」ですね。 川崎市の学童保育(東京なら「学童クラブ」)はこのセンターの中に設営されているケースが半分くらいです。この場合は、図書室、工作室、室内運動場など使える設備は充実してい ます。しかし、このこども文化センターは中学校区にひとつなので、どの小学校区にもあるわけで はないのです。これがないと、「単独ホール」と役所が呼ぶ形式になり、プレハブの建物があるきりになります。実は、私の娘が通っているのがこの「ホール」なのです。30 〜 40分 かけて歩けば、近隣のこども文化センターがあるのですが、子供を通わせるのに不安があっ て小学校の校庭に学童ホールを作ってもらいました。設備より、登下校との利便性を選んでしまったのです。しかたないと自分に言い聞かせてはいますが… 幸いにも指導員には恵まれていて、いろいろな行事をやってくれるし、工作なども見てくれているようで、子供たちは飽きないようです。校庭にあって一番いいことは、クラスの友達が遊びにくることでしょうね。 夏のキャンプは父母会で企画して去年、第1回目をやってみました。この話はそのうちにするかもしれません。

Bさん:

学童って、何人の子供を何人の指導員でみてるんでしょう?

Hさん:

指導員の数ですが、市や地域によってちがうのかもしれませんが、指導員は多分子供 20 人に対して 1 人ではないかとおもいます。どうですか?

Kさん:

だいたい子ども40人以下は2人というのが普通みたいです。それに障害児がいると1人パートがつく、また41人になると非常勤が1人つくなどいろいろです。 学童保育は自治体・地域によって千差万別です。「いくらでも熱心にできるのも学童保育、 いくらでも手を抜けるのも学童保育」という恐ろしい言葉を以前聞いたことがあります。

Aさん:

学童における平均的な1日をざざっと教えていただけないでしょうか? 「学校がある日編」と「学校がない日編」にわけて…。子どもはまだ保育園なので、学童の実態がわかっていません。

Kさん:

これも統一基準があるわけではないので、まちまちです。私の知っているのをいくつか紹介します。

A学童 学校のある日編

10時半 職員出勤・清掃・事務仕事・おやつの買い出し

1時すぎ (曜日や時季にもよるが)学校から下校、学童にくる 自由に過ごす時間 (保育室前の敷地と室内のみ)外保育室前の広場をつかって、カンけり・陣地とり・木登り Sけん・どろけい・すもう・おみせやさんごっこなどなど室内子ども同士のおしゃべり・お絵描き・ブロック・将棋・工作・ポケモンごっこ、まんが読み・卓球・ままごと宿題をやる子は少ないのがこの学童の特徴?

3時半 おやつ (例えば 結構高いいちご2こ・ヨーグルト・せんべい1こ・麦茶)

4時 学校の校庭をかりられる時間・校庭遊び(全員いく)一輪者のり・すなあそび・サッカー・野球・ジャングルジムのぼりボールあてなどなど

5時 帰る方向が同じ子ども同士はいっしょに帰る。

東京都内にあり、公設公営。

小学校内の独立した施設、学校の裏にありそばに花壇があるため、保育室前のボール遊びは禁止になっているので、体をぶつけ合う遊び・走る事が自由時間の外遊びの中心の内容になる。また、学校内には一度下校した子どもは立ち入り禁止ということになって いるらしく(去年まで可能だった)、クラスの友達を保育室に呼ぶことは禁止になってしまった(学校の敷地内にあるため)。

学校がまるで口うるさい大家さんで、庭を間借りしてる感覚になってしまう。学校との関係は気をつかう。ただ、お金の面は区役所がバックについているため、強い。が、お金を使う時はすごーく面倒な書類をかいて、役所に提出、それを業者にまわして、やっと注文終了。 品物がくるまで1ヶ月は最低かかる。

B学童 学校がある日編

12時 職員出勤

13時すぎ 子どもたちが学童にくる。とりあえず、全員宿題をやる(が、強制ではない)

自由に過ごす時間

  • 保育室の中の様子は上記と変わらない
  • 外遊びは「OO公園に行ってくる!」と言い残し、近所の公園に子ども同士で行ってくる。もちろん、学校の友達がその公園にきてたりもする。

16時くらい おやつ・全員で掃除

自由に過ごす時間

18時 さようなら

東京の隣の県の市にあった。一番近い小学校からは歩いて3分ほど、2番目に近い小学校か らは、子どもの足で 10 分、3番目に近い小学校はあるいて20 分という場所にあった校外の単独施設の学童保育所。

近所からは「うるさい」と不評だったため、自治会にすら入れず、ごみは自分たちで埋めたり焼却したりしていた。いってみれば田舎であり、とってものんびりしている。ただ施設はたいへん貧弱、お金はあまりないので、保育料は高い。職員の一時金(ボーナス)はバザーでの収入が主。これをしてはいけないという遊びは、危険なこと以外はない。

Aさん:

学童で宿題とか家庭できめた勉強ができるのでしょうか。

Dさん:

長男の行っていた学童は休暇中は朝 1 時間だけお勉強の時間があったようですが、放課後だけの場合は勉強はさせないで自主性にまかせて遊んでいたようです。私自身勉強が好きでないのと小学校の低学年でそんなにがりがり勉強するのはどうでしょ う。。。と思うので学童に宿題をお願いするのはどうでしょう?宿題は親の責任の範疇では、、、、と個人的には思います。

Aさん:

『学童では宿題をやってはいけない』と聞いたことがあるもので…。 最近の小学生の低学年でどれくらい宿題があるのかわかりませんが、5時に学童が終わって、 家に帰って鍵開けて入って、ポソポソ1人で宿題をやるってのも、かわいそう(入学したて の1年生なんか)って感じもするし、どんなものかなぁと思ったのです。授業が終わってからから5時まで駆けずり回って遊んだ後に、宿題をする気力が残っているかどうか…。私自身、宿題が残ってると思うと、遊びに熱中できないタイプだったので、ちゃっちゃか終わらせて、思う存分遊んで、食べて寝るってのが好きなんだけれど。保育園 が一緒で上のお子さんが学童の方によると、「夏休みは、朝規則正しく宿題をやる時間があるので、とってもいい。」と言っていました。ふだんの日はどうなるかは聞いていません。 やりたい子がやれるような環境であればいいんですけれど。

Kさん:

どんなことでも各学童によって違いますが、「子どもの自主性に任せています」というのが答えです。親の立場になってみれば、学童で終わっているにこしたことはないのは十分わかっています。 職員も宿題をやっていて、「この意味がわからないんだけど・・」と言われたら、教えるようにしています。

ただ、いつでも終わらせてほしいというのはできないと思います。こんなケースがありました。「学童で終わらせればいい」と言って、答えを見てすべてうつ す。うつさないでと言っても、隠れてうつしている。確かに終わっているけど・・担任の先生は「学校で十分に練習できなかったから」ということで出しているのですから・・・ 面接の際に、親御さんに正直に話して、学校の宿題以外に親御さんといっしょに家で学習してもらうことになりました。 問題をやる気がなく、周りの親切な子に聞いてまわる。宿題をやっているといいながら、ずっと遊んでいる。遊びながら宿題をやっている。また、「ここはぼくにとってはあそぶところなんだ」と言い、学童ではきっちり遊び、家で宿題はさっさと終わらせる子どももいます。個人差があり何とも言えません。

Aさん:

学童から習い事へ行けるのか、また習い事が5時前に終われば学童へ帰れるのですか?

Kさん:

これも各学童によって異なるようです。私の勤めるところでは、習い事があるときは3時帰り、4時帰りなど早めに帰ってもらい、それ以降は学童には来られません。

Dさん:

長男の通っていた区の複合施設(都営住宅+保育園+児童館)にあった学童クラブでは指導員さんに目の届く範囲に公園があったのでそこには出ていってもいいようでしたが、習い事などでの外出は親が連絡帳等で事前に届けて了承されていました。ただ、外出するともうもどれないので、うちの子供は、学童が終わってから習い事をいれていました。複合施設で児童館があったので、学童クラブの子供だけでなく近所の子(つまりクラブ以外の同級生)が遊びに来ることもあってよく運営されていたと思います。

Aさん:

今日は学童以外のお友達と遊ぶから学童はお休み、などが自由にできますか?

Kさん:

これも各学童によってちがいますが、「親が認めればOK」ということにしています。そのときは、親から電話連絡をもらうか連絡帳にかいてもらっています。学童に来ていない時は、親が子どもの所在を知っているということになっています。親の職種によっていろいろあります。毎週水曜が休みだから、その日は家に友達が来るなど聞きま す。

Aさん:

わが家の近所では、人によっては学童が遠いという悩みがあるようです。冬だと5時でも暗いですから、子供が一人で帰ってくると思うと心配で、結局持ち回りなど で見え隠れについて歩いたりもするそうです。学校の中に学童がある場合でも、私など20分近く通学にかかりましたから、そんな地域だと心配ですね。

Kさん:

そうですね。もうこうなると、「気をつけて、早く帰るんだよ」の一点です。 学童保育の校内開設はメリットとデメリットがあると思います。

メリットは、言うまでもなくお子さんの安全です。地方の学童保育ではバスを乗り継いで学童に通ったり、歩いて30分なんて話を聞きます。その途中のことを考えたらこれは大きな メリットです。また、デメリットにもなり得ますが、学校の先生と連絡がとりやすいというのはあります。これは関係づくりや距離の取り方が難しいのですが、何かあった時にはすごく助かりますし、普段学校でどう過ごしているのかは保育の上でたいへん重要です。私は学校の保護者が見に行っていい行事・授業参観は都合のつく限り行っています。学校の先生と顔見知りになり、いろいろ情報交換するのは、結構大切です。

デメリットは、その学校の方針などによるのですが、子どもたちの過ごし方の問題です。学校によっては、事故がおきてはかなわないとして、校庭などの学校の施設・設備など一切使わせない・他の授業の邪魔になるとして、教室から一歩も出さないという方針のところもあります。ずっと同じ部屋に閉じ込められるという形で、職員は子どもをただ叱るだけ・・・ こんな学童保育も中にはあるのです。

また、子どもたちの開放感というのでは、一回校外に出るのと出ないのと、同じ校舎内とそうでないのでは違ってくると思います。例えば、学校の先生とうまくいっていない子が学童保育に行っている場合(いろんな原因があるので一概にどうとは言えませんが)学校の中で 「OO先生に会ってしまう」という気持ちで放課後を過ごすのか、「学童の友人やオトナだったら自分のことを分かってくれるし、学童だったら学校と離れているし自分の気持ちも安全だ」と思って過ごすのは全然ちがうと思います。(実際にこういうことはありました)

職員の立場からすれば、学校側に気に入られないと学童保育そのものがつらくなってしまうほど重要です。学童保育を「目の敵」にするような感じの人もいるのですから・・ 区内のある学童保育所は校庭の隅に建っていたのですが、方針か何かで、校庭と保育所を区切り「入ってくるな」といわんばかりのフェンスを作られたそうです。また、学童に入っていないお友達との関わり方という点では(これも方針によりますが)学童が学校内にある、放課後はいったん家に帰った子は学校に来ては行けないの2つが重なる と、学童保育に通っている子としか遊べないというのは大きなデメリットです。

私が勤めているところではこのような状況になってしまい、「学童に通っていない友達と遊びたい」という理由で、学童保育を去っていく子がいます。「校内にあって、クラスの友達が来る」という太田さんのところが、そういう点ではうらや ましい限りです。

太田:

英語で「学童保育」をどう訳すのか聞いたら、どうもそれは「クラブハウス」だろうと言われたことがあって、妙に納得してしまいました。小学生になると、やはり「保育」ではないと思うのです。うまく言えないのですが、親の都合というよりも「子供の立場で過ごす場所」と考えるとそこはやはり「クラブ」なのではないかと思えるのです。「保育」というのは、どうも「親の都合」だけしか考慮されていない言葉のような気がしてしまうのです。ちょっと乱暴な書き方ですけれども。

その意味で、小学校区に行政の運営する学童保育(クラブ)がたったひとつだけあるよりも、 子供にとってもうちょっと選択肢があってもいいんじゃないかと思えるのです。特に、馴染めなくて退所してしまった娘の同級生を見ていると、「子供の居場所は多様化していた方がより健全だ」と思っている私は、ちょっと危うさを感じます。

Kさん:

東京では3年生までというのが多いですが、その後はどうなるの?ということに対して誰も明確な答えは出せません。学童になじめなくなって、「ずっと家でゲームをしている」という話を聞いたことが何度もあります。それも一つの選択肢であることには変わらないのですが、子どものためを思ったら本当にそれがいいのでしょうか?「こどもたちの居場所って?」というのは、最近よく考えることです。コンビニの前にたむろしている子どもたちをみていると更に考えてしまいます。

Dさん:
私もこの学年制限どうにかならないのかと思っています。

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Last updated on 17 September 2001 by Michiko Takeda