オンライン学習会「介護」

 

 

12. 塚田さん 第5回講義

<ドイツの介護保険> 

昨日届いた、日本医師会雑誌にドイツの介護保険についてのレポートがありましたので、参考までにご紹介します。寄稿者は、柴田三与治という方で、 1953 年早稲田大学をご卒業の後、 1962 年ドイツ、ケルン大学を卒業 1967 年から、開業、戦災・難民救援医として活躍されている方です。

 ドイツの介護保険制度は 1995 年 1 月1日より施行されています。社会介護保険制度は、従来の疾病保険、失業保険、労災保険、年金保険でカバーできなかった領域の保険で、国民の高齢化と核家族化、一人暮らしの数が、増えたため導入されたと言われています。

 保険金の払い込みは 1995 年1月1日からで、資産備蓄期間をおいて在宅介護は 1995 年 4 月 1 日から、施設介護は 1996 年 7 月1日から実施されています。

 私がおもしろいと思った点を抜粋すると

(1)経済援助が、現物支給と現金支給の2通りあること。

家族で介護をしてサービスを受ける必要がない場合は、家族の労働に対し現金がもらえます。しかし、現物支給額に比べると支給額が 350 〜 1500 マルク (27300 〜 117000 円 ) 少なくなり、現金支給をうける家族が手にあまって、介護員を頼むとむしろ赤字になる可能性があります。

(2)介護人の休暇 

在宅介護を行っている場合、1年に4週間介護人は休暇を取ることができます。この場合の介護人とは、介護・被介護の関係が 12 ヶ月以上継続している場合に限ります。その間、代替介護人に対しても、介護保険は同額を支払います。

(3)こういった制度ができた背景として、介護保険が導入された 1995 年当時のドイツの介護の状況をみると、在宅介護の介護人は

1.娘 26 %  2.主婦または同居人 24 %  3.母親 14 %  

4.主人または同居人 13 %  5.親戚・隣人 11 %  6.嫁 9 %

7.息子 3 %

となっていて、同居人(多分、法的配偶関係のない内縁関係の人)や、隣人などの存在が大きいことが考えられると思います。

なんだかいかにも西欧的というか、元共産主義の国民を抱えた国の制度のようですよね。

 ドイツの介護保険制度も始まってからまだ3年程ですが、査定の基準(日本の介護認定に相当)に問題があること、収支の状態はまだはっきりしないことなど、まだ、問題点もあるようです。

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Last updated on 17 September 2001 by Michiko Takeda