オンライン学習会「SOHO」

 

 

14. なぜ在宅ワークなのか

Eさん:
在宅で仕事をしているのは、やはりフルタイムで仕事をしたら子どもと接するときに自分の心に余裕がなくなってしまうのではないかということがあるからです。(要領がよくないの で、時間に追われた生活は向いてないというか…)朝、保育園に行く前の時間に子どもがお絵描きや粘土に熱中しているようなとき、今は区切りが着くまで待っていられますが、外で仕事をしていたら「早くしなさい」と追い立ててしまうでしょう。子どもが体調が悪いとき、 今なら微熱しかなくても、仕事の状況が許せば早めに休ませてしまいますが、会社員だったらそうはいかないでしょう。…と子どものことを考えると、やはり今のうちは在宅で、とにかく「仕事をし続ける」ことが大事かなと思っています。
Dさん:

女性で在宅ワークを選択した方は、本当は会社等で勤務を続けられれば続けたかった、というケースがあるのではないでしょうか。その場合、続けられなかった原因が、たとえば子育て中の女性に理解がない、というものだった場合、そこに問題があるのでは、と感じます。

在宅ワークの難しさを論じると同時に、そこを解決するのも大事ではないでしょうか。

Gさん:

私の場合は、待遇には満足していましたが、逆に子供の手が放れ、遠くから見守ることが必要な時期になって、あえて在宅を選びました。家で仕事をしていることのメリットは、子供の様子の変化に気付いてあげられることや、自分で時間を調整できるので、子供へかかる負担を自分に向けることができることなどです。

在宅の方が、遠方まで打ち合わせに行かなくてはならないなど不定期での外出が多くなりますが、それでも、子供が「お母さん」と思ったときにそこにいてあげたいと思いました。

正直なところ、もし子供がいなくて独身だったら働きながら、色々なことを学習できるという点から組織に属して働いていたと思います。在宅の仕事ですと、すぐに聞ける人がいないので学習もとても大変です。

中原:

確かに保育等の環境が未整備であるため、やむを得ず「在宅」というワ−クスタイルを選択している一面はございます。何より各種調査で在宅ワーカーの半数が有子女性であることが、 それを示しております。

「在宅しか選択できない」ではなく、

・保育所の整備等、勤務を継続できる環境整備と

・男も含めてあらゆる人々が、一つのワークスタイルとして在宅を選択できる環境整備

の両面が必要と思われます。

ちなみな女性技術者フォーラムの調査では仕事の継続の条件の上位に「子供の面倒を見てくれる親族がいろこと」がありました。

Sさん:

なぜ、「家」で仕事なのかというと、私の場合は家事、育児のことが頭にあったからです。 会社が理解がなかった、というより、「私の思い込みが強かった」のです。俗に言う、「3歳 までは母の手で子育てを」という思い込みです。

しかし今になって「3歳までは…」が全く根拠のないことだと思っています。また、働きだ して私の家事の「最低レベル」がどんどん低くなっていきました。「今までずいぶん余計なことまでやっていた」と感じるようになりました。しかし、在宅勤務に女性が多いという背景には、男性、女性両方の意識の中に「女性は家庭が第一」という思い込みがあるからなのかもしれません。

それでも私が「家」でやることに魅力を感じる主な理由は

1.保育園で子供になにかあったとき、すぐにとんでいける。

2.家事の合間を有効利用できる。

3.通勤時間がもったいない。

4.手抜きしたくない、最低限の家事をまっとうしたい

からです。まだまだ思い込みがあるかもしれないけど…

でも、本当に家で仕事をする場合、「家事の合間」なんていうのは「甘い」のかしら。

Pさん:

先週、ある会社のモニター会議に参加しました。参加したのは、平日だったので専業主婦の人が中心でした。そこで、そこの会社の女性の社員の方とモニターの人と雑談をする時間がありました。女性が働きやすいと評判の会社です。でも、話にでてきたのは、最近は仕事がとてもきびしくなっ ている。残業も多い。みんな、経済的に余裕があれば、専業主婦の生活がいいといっているそうです。ずっと働き続けている人も、いろいろと悩みはあるんだと思いました。

Sさん:

なんだか、働く女性は勤務形態にかかわらず、厳しい状況ですね。在宅だからって、甘えは禁物。それはわかるけど、家事も育児も介護もいざとなったら引き受けてくれる誰かがいなければ続けるのは相当大変な感じですね。

 

Dさん:

たしかに、会社勤めも厳しいです。家事や育児を専業主婦の奥さんにまかせきりの、エンドレスで残業できる男性と同じ土俵で仕事をするのですから。

ただ、やはり組織なので、だれかが何かの理由で、ある時期力を出し切れない場合には、他 の人がカバーするようにできています。その間の給与等は能率の低下ほどには下がらないことが多い。(育児休業中でも、休業前の25%が支払われます)その点が、在宅に比べて安心できるところかもしれません。

 

Tさん:

専業主婦兼フリー在宅ワーカーの私としては「そりゃーOLの時はそう思っていたなー」という感じです。

自分の場合は、「子育て」という理由で納得していたはずなんですが、辞めてしばらくは「どこの誰でもなく、ただのママの自分」ていうのに、すごく嫌悪感を感じてしまうこともありました。

在宅で仕事をするようになってから、最初はとにかく「自分のお金ができればいい」と思ったこともありました。が、入力などの「体力勝負」的な仕事をやってみて、「こんなことをするために会社を辞めたの?」と考え直すようになり、生意気だけど「自分らしい、自分がやりたいことをやってお金が貰えるようになろう」と思いました(勿論、入力はただの力仕事ではなく、なかなかの知識や経験が必要なのだと今は理解していますが)。

フリーであろうが何であろうが、どうせ仕事をするなら多少しんどくても、楽しくてやりがいのあることをやりたい、という理想は捨てずにいたいんです。そうでないと、ただ流されてしまいそうなので。でも、こんな「気楽」とも思えることを言っていられるのも自分の稼ぎに生活がかかっていないからかも知れません。

中原:

「家事の合間」という部分についてのみコメントさせていただきます。動機についてはそれぞれ異なるのは当然です。問題は、それを仕事に反映させるかどうかですね。それが「家事優先」の意味ではないと思いたいですね。会社に勤務する場合と異なり、子供が熱を出しても納期遅延のいいわけにはなりません。いいわけにするような人が増えると在宅ワーカー全体の地位が低下するので(事実そういう現象が生じており、NIFTY-SERVE FWORKの2番会議室「在宅ワークとは」が設置されましたのも、それが一因であり、必要なマインドの討論も行ないました)既存の方からは「これ以上参入して欲しくない」という声があったのも事実でございます。在宅ワークは会社勤務以上に厳しい面もあることをよくご認識ください。

Sさん:

そうですよね。子供が熱を出したからって納期を延長してくれるわけないですよね。確かに厳しい。ところで、在宅の場合、急な家庭の事情などで仕事が遅れそうなとき、他の人に仕事をふるのは、普通の勤務の場合より難しいのでしょうか。そういうフレキシビリティがなければ、 在宅の利点があまり感じられないのですが。

Tさん:

1)「在宅ワーカーをマネージメントする会社に所属してそこから仕事をもらっている場合」と、

2)「チームとしてフラットな関係でグループワークしている場合」が考えられると思います。

1では、かなりの実績とか信頼関係があれば、急な変更も可能だと思いますが、大方の場合、 「家の事情で」変更を頼むのは最も嫌がられるのではないでしょうか。命にかかわるような大事ならまだしも… 知人で、草分け的にそうしたマネジメントを始めた人がいますが、「子どもの病気くらいでキャンセルするような人には二度と頼まない」とまで言っていました。

2も同様なんですが、チームとして組んでいる分、give & takeというかお互いに補おうという意識が1より高いと思います。勿論、1のケースよりも信頼関係が高いからでしょうが。

誰かのフォローを他の人がする、という点では、私は会社員のほうが有利ではないかなーと 思います。

私事ですが、妊娠6カ月に入ろうというところです。秋は長男の幼稚園やら何やらの行事が忙しいので、ついパソコンに向かう時間を逸しています。妊娠初期、切迫流産の危機にありましたが、シスオペのような仕事を契約でしていたため、2日に一度は絶対にパソコンに向かっていました。私一人で管理していた仕事だし、長年の流れのようなものもあり、「ちょっとだけ誰か替わって」ともいいづらく。まぁ、そこまでやることはないのでしょうが、「フリーって大変!」と実感した次第でした。

中原:

主要な点は既にTさんから回答がございましたが、単純な入力(仕事として単純だという意味ではなく)ではなく、守秘契約をしている場合は、契約上、不可能に近いですね。

在宅の最大のメリットは、時間の自由度が高いこと、つまり、仕事の時間と場所が自分で選択できることと言えます。加えて往復の通勤時間を節減でき、疲労の蓄積は確実に低減されます。他にも、あまり議論の対象にはなりませんが、

・電話の取り次ぎやコピー等の雑用が減ること

・依頼する仕事自体を厳選すること

・家事等の他の作業を同時にこなせること

・服装等、他人の目を気にせずに済むこと

等、トータルすると2〜3割は最低限生産性が向上する、換言すると仕事に割く時間が1日 2時間+通勤時間分だけ少なくでき、かつ、同等のアウトプットが得られるという実感がございます。

[前のページへ]    [次のページへ]


オンライン学習会のページへ戻る
WOMのホームページへ

Last updated on 17 September 2001 by Michiko Takeda